受賞履歴

以下はネット上で閲覧できる、あるいは購入できる僕の受賞作品である。

ショートショートの花束 7 (講談社文庫)「聖夜の贄」掲載(龍淵灯 名義)

CMサイト 感動ストーリー大募集「一隅を照らす」優秀賞(龍淵灯 名義)

BOOK SHORTS 第2期「猫島」入選(龍淵灯 名義)

冲方塾 小説部門「心霊写真、以前」最終候補作品

もちろん新たに受賞したら更新していく。



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テーマ : 活動報告やら色々
ジャンル : 小説・文学

表紙アルバム

今まで出版した電子書籍の表紙はすべてランサーズで募集したものである。
採用したもののほかに、数多くの提案があり、それを埋もれさせるのは惜しいと思い、アルバムとして掲載することにした。
サムネイルからアルバムページに飛ぶことができる。

基本的に作者が了解した(とみなしている)ものについてのみの掲載であるが、僕のおっちょこちょいのせいで手元にないものが各作品にいくつかある。
提案すべてが閲覧したい場合は、サムネイルの下に提案ページをリンクしているので参照されたい。
また、提案してくれるランサー様方は、著名な方ではないものの、非常にレベルの高いひとが多い。
色々と依頼してみるのもいいだろう。

今日は餓獣を追加した。


餓獣
十二様
提案ページ


オールド・スパイダー
松本勇馬様
提案ページ


海の記憶
ぽにこ様
提案ページ

テーマ : 自作小説
ジャンル : 小説・文学

映画「三度目の殺人」を見に行く。


また仕事を休んで映画を見に行った。
三度目の殺人である。
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見終わったあと、三度目の殺人事件は起きなかったなあ、としばらく考えていたが、三度目の殺人は「事件」ではなかった。
映画評論家のようにネタバレせずに感想を書くことは困難なので、以後は白抜きにする。
映画を見る前に内容を知ってもいいというひとは反転してほしい。

【以下ネタバレ】
役所広司が三度目に殺したのは、役所広司自身である。
広瀬すずの尊厳を守るため、自ら死刑となる道を選んだ。

それを自覚的に行ったのかは最後まで自身が語ることはないが、「もうしそうなら、こんな素晴らしいことはない」というセリフから、そうなのかもしれないと思う。

中盤、広瀬すずが14歳のときから父親に日常的に犯されていたと告白したあたりから、極めて凡庸な展開になるのではないかと危惧していた。
広瀬すずが法廷で涙ながらに証言し、役所広司が「やめるんだ!」と叫んで裁判結果は情状酌量で軽くなるというような。

ところが、福山雅治が役所広司を忖度したのだろうか、広瀬すずを説得する。
このくだりは、ラストシーンで福山雅治と役所広司が重なって離れる表現に通じているのではないか。
福山雅治は、裁判を通じて役所広司と同じ心を持つようになっていったと思う。

そして、役所広司は自分の命と引き換えに広瀬すずの尊厳を守りきる。
凡庸な展開の予想を裏切ってくれて、本当に良かった。

【ネタバレ終わり】

救われるべき登場人物がすべて救われる終わり方ではなかったが、己の命と引き換えに守りたいものを守る姿勢に、しみじみとした。

さて、映画を見てただ楽しんでいるだけでは創作者として不十分である。

小説創作者として参考になった事項

この映画の主人公は福山雅治である。
なぜなら、ストーリーを通じて思想の変化が起こるからである。
エンタメの主人公は、堕落にしろ成長にしろ、必ず変化しなければならない。
それを自覚的に書いていきたい。

もうひとつは、大団円につながる凡庸な展開は断固として拒否すること。
非常に難しいのだが、ハッピーエンドではなくても、心に何かが残る終わりかたを追求したい。
もちろん、メッセージを伝えるためにストレートに書くことを否定しているわけではない。

映画館で見る価値のある映画でした。

小説家になろうで連載開始。

過去、小説家になろうにアカウントを持っていたことがある。

一部性行為の描写が緻密すぎて自主的にノクターンノベルスに持って行った短編はけっこうPVが多かった。
ちなみに餓獣に収められている「彩」である。

また、もっとも反響の大きかったのは、今は休刊してしまった月刊群雛2016年08月号に掲載されている「いじめられっ子の恩讐」である。
今思えば失礼なことだが、もはや手を入れることのない短編への反響は無視していて、せっかく感想を書いてもらっても応えることはなかった。

現在、電子書籍で出しているのは、出版社ではあらゆるカテゴリーにおいてエラーになるだろう作品や、壮大すぎていつ終わるともしれない作品である。
いずれも、無名の僕では出版社も商売にならないと判断するだろう。

このように、世間の多数派のニーズにないものを読みたがり、自ら生産してきた僕であるが、ごくまれに受け入れられそうなものを書くこともある。

僕とオタクとシャチの化身が女子中学生をめぐってゴタゴタする話。

である。

森見登美彦の「四畳半神話大系」を読み、「彼が京大なら俺は北大だ」とばかりに書き上げた。
最初は道ならぬ懸想に身を焦がす父親とそれを受け入れる娘が異世界で永遠にふたりきりという、エロマンガのような話になりそうだったが、それはモチーフの一部に吸収され、無事に冒険恋愛異世界コメディーとして誕生した。

中盤以降まで大いに笑い、終盤は男たちがひとりの少女を救うために力を合わせるという熱い展開になっている。
まだ3話目であるが、週に1回以上は更新するので、ぜひ読んでもらいたい。

森見登美彦がツボのひとなら、必ず楽しめるはず。

東京に来て1年で見た映画

熊本から東京に来て1年が経った。
この1年で見た映画を挙げてみたい。

劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間

英雄の村が小金井公園の江戸東京たてもの園だったこと以外に印象がない。
マコト兄ちゃんの親子関係とか、エピソードを盛りこみすぎた感じ。

仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー

ギリルバグスター役の山本千尋。
彼女のアクションだけで1800円の価値がある。

海賊と呼ばれた男

小説を原作とした映画の場合やむを得ないことだが、情報量を少なくせざるをえない。
そのせいで判りにくいところが多々あった。

映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険

普通。
印象なし。

SING

挑戦→挫折→復活→大団円と、エンタメ構造のお手本のような映画。
判っていてもそのとおりに作るのは難しい。

怪盗グルーのミニオン大脱走

ミニオンを愛でる映画。
次男が「僕ちゃん悪い子ちゃ~ん」が口癖になって困る。

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

ヒロインなずなを愛でる映画。
街の名前が「茂下町」だったり、フィラメントがifの形をしたりしているところが、狙いすぎて興ざめした。

劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング

アクションやファンサービスが少なくて寂しい。
仮面ライダーはシナリオよりアクション重視でいてほしい。隣の娘連れの父親は泣いていたが。

さて、1年間でもっとも見終わったあとに充実感のあった映画は、

仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー
である。

家族で、つまり子供の要望で行った映画がほとんどなので、アニメや特撮が多くなるのはやむを得ない。
これからは、仕事に行く振りをして年休をとり、自分が見たい映画をゆっくり楽しむ機会をふやしたい。

魔法と臨界。 真島文吉「棺の魔王2」



「最期まで、死に向かっていくのだ。死ぬ時は前に倒れるのだ。たかが姿勢一つ……だがこれが、私が民に遺す、意志だ」(361ページ)

上記は烙印を押されようとする王女のセリフである。
坂本竜馬ぽい。

さて、魔王ダストは魔法を使うリスクとして、身体の生命活動が弱まっていく。
新陳代謝が極端に低下するため、毛が抜けても元に戻らず、垢もあまり出ず、年齢を重ねても外見があまり変わらない。

現実にも、新陳代謝がゼロになる現象がある。



大量の放射線を浴びるとそうなる。

染色体が中性子で破壊され、細胞が二度と作られない。
魔王ダストの行きつく先はそうなのだろう。

実際には、火傷が治らず、すべての内臓は機能を確実に低下させていく。
写真は載せないが、悲惨極まりない。

事実は小説よりも残酷で奇妙である。

ティアマリア・エステミロワ第3巻の表紙

ティアマリア・エステミロワ第3巻の表紙が完成した。
1巻から引き続きY様である。
前巻までとは構図は同じだが、雰囲気がまったく違う。
上はリュドミラの幼年時代、下はアンゲルの少年時代である。
相変わらず美麗で、文句のつけようがない。

web小説表紙③1_a

今書いているのは、リュドミラ幼年編である。
母親ともども追放されるまでの物語で、アンゲルとの幼い恋が我ながらどきどきする。
いつの間にか30,000字を越え、中編レベルになろうとしている。
3巻は、半分近くリュドミラ幼年編になってしまうだろう。

誰も僕の書き方を縛る者がいないからこそ、自分の読みたい展開に好き放題できる。
問題は、まだ完成の目途がつかないことだが。

「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」を見た。

先日、ウェブ上では評判の悪い「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」を見に行った。
少しは思うところがあったので、いろいろと書いてみようと思う。

なぜ見に行ったか

ヒロインのなずなが見た目好みだった。

実際どうだったか

まず、ヒロインを愛でるための映画だと思った。

夏制服。
スクール水着。
浴衣。
ノースリーブの白いワンピース。

シュミーズ。

色々な姿を満喫できた。

次に、ヒロインの性格。
中学1年生ということで、同学年の男子よりは大人びて耳年増であるが、用語に潜む意味を正確には知らない。

「女の子には何でも仕事があると思うの」
「私にはお母さんのビッチの血が流れているの」


と、うかつで危うげなセリフにオッサンはドキッとする。
身体は男の毒牙に供せられるほど発達しているので余計に。

脇を固める男子たち

「うんこ」で笑える最終盤の年代だろう。
遊びに真剣な態度がうらやましい。
自分の場合は、彼らのように恋愛について友人と語ることはほとんどなく、祐介のように「なずなに告るんだ!」と宣言するおおらかさはなかったと思う。
男子と女子が一緒に下校したらカップルと認識される時代と地域だった。

エンディングについて

色々と解釈はできるが、周囲を見ても釈然としていない観客がほとんどだった。

小説創作者として参考になった事項

中学1年生の世界に対する現実認識はこんなものだったなと思い出し、キャラクター造形については大いに参考になった。

報いを受けるべき者が報いを受ける爽快感。 真島文吉「棺の魔王1」



「貴様らの理念、貴様らの理想、とうてい賛同はできんが、理解はした。私利私欲ではなく、ひたすらコフィンの民を絶滅させないため、より多くを生かすために行動したことは認めてやろう。元老院には、元老院なりの大義があったと、認めよう」
「……だが、殺すのだろう?」
「当然だ」(196ページ)


約1年ぶりにラノベレーベルを読んだ。

雨と曇りの王国コフィンに、圧倒的破壊力の兵器「神」を有する隣国スノーバが侵攻する。
あっという間に占領を完了したスノーバは、コフィンの民を完全に隷属させるため、精神的支柱となる英雄を次々と殺害していく。
王族としてただひとり残された王女ルキアは、スノーバ軍の司令官たちから与えられる屈辱に怒り、懊悩する。

ルキアがスノーバの幹部に呼び出されるところに出会うたび、この年になってもいたたまれない気持ちになる。
スノーバ軍司令官ユークは、大航海時代に植民地を次々と獲得したヨーロッパ諸国の論理の体現者であると思う。
作者は相当歴史を勉強していると思われるが、子供が犠牲者になる描写がないのは優しさなのか出版社の意向か。

実際のところ、ラス・カサスのインディアスの破壊についての簡潔な報告や高山正之の白い人が仕掛けた黒い罠などを読んでも判るとおり、異人種に対する植民地化の過程は苛烈である。
インディアスの破壊についての簡潔な報告に載っている、スペイン人がインディオの子供を壁に叩きつけて殺したり、並べて吊るして火あぶりにするなどの挿絵はシンプルなだけに気が重くなる。

インディオ

王女ルキアは苦労ばかりだが、部下には恵まれていて、冒頭は腹心のガロルが戦争の当初からスノーバと内通していた元老院を粛清する場面である。
立場が違っても論理と信念があり、それは理解する。しかし許せない。
ここで、許してともに戦おうという流れが悪い意味で道徳的だと思うが、ガロルは一刀両断にしてしまう。
なんだか新鮮でスカッとした。

続きも読みたい。

テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

狂気と正気は異世界ではなく同じ地平にある。 武田泰淳「富士」



くたばれ気ちがいども。気ちがいだからと言って、特別あつかいしてもらえると思ったら、とんでもない間違いだぞ。甘ったれるな。なれなれしくするな。もう理解なんか、してやらねえぞ。(550ページ)

昭和19年、精神病院で働く若き研修医が、患者たちに振り回されるうちに自らも狂気に侵食されていく。
冒頭の文は、混乱の巷と化した精神病院で、主人公の心の叫びもしくは本当の叫びである。

特に第10章「愛をもって接しなさい」は、主人公の子供であるイエスを妊娠したと信じている女の患者が、看護婦たちに説法をするうちに正気である看護婦たちも、何の抵抗もなく女と同じ狂気に賛同していくさまが素敵で、それに巻きこまれた主人公も、怒りのあまり狂気に足を踏み入れていく。

自閉症スペクトラムというように、狂気の程度はグラデーションであり、今は正気でもそのまま狂気に移行することは容易である。
正気と狂気の間に壁も谷もなく、普段から狂気は心の片隅に存在している。

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原田 修明

Author:原田 修明
小説を書くオッサン。
少なくとも、一生書こうとは決めた。

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