映画「三度目の殺人」を見に行く。


また仕事を休んで映画を見に行った。
三度目の殺人である。
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見終わったあと、三度目の殺人事件は起きなかったなあ、としばらく考えていたが、三度目の殺人は「事件」ではなかった。
映画評論家のようにネタバレせずに感想を書くことは困難なので、以後は白抜きにする。
映画を見る前に内容を知ってもいいというひとは反転してほしい。

【以下ネタバレ】
役所広司が三度目に殺したのは、役所広司自身である。
広瀬すずの尊厳を守るため、自ら死刑となる道を選んだ。

それを自覚的に行ったのかは最後まで自身が語ることはないが、「もうしそうなら、こんな素晴らしいことはない」というセリフから、そうなのかもしれないと思う。

中盤、広瀬すずが14歳のときから父親に日常的に犯されていたと告白したあたりから、極めて凡庸な展開になるのではないかと危惧していた。
広瀬すずが法廷で涙ながらに証言し、役所広司が「やめるんだ!」と叫んで裁判結果は情状酌量で軽くなるというような。

ところが、福山雅治が役所広司を忖度したのだろうか、広瀬すずを説得する。
このくだりは、ラストシーンで福山雅治と役所広司が重なって離れる表現に通じているのではないか。
福山雅治は、裁判を通じて役所広司と同じ心を持つようになっていったと思う。

そして、役所広司は自分の命と引き換えに広瀬すずの尊厳を守りきる。
凡庸な展開の予想を裏切ってくれて、本当に良かった。

【ネタバレ終わり】

救われるべき登場人物がすべて救われる終わり方ではなかったが、己の命と引き換えに守りたいものを守る姿勢に、しみじみとした。

さて、映画を見てただ楽しんでいるだけでは創作者として不十分である。

小説創作者として参考になった事項

この映画の主人公は福山雅治である。
なぜなら、ストーリーを通じて思想の変化が起こるからである。
エンタメの主人公は、堕落にしろ成長にしろ、必ず変化しなければならない。
それを自覚的に書いていきたい。

もうひとつは、大団円につながる凡庸な展開は断固として拒否すること。
非常に難しいのだが、ハッピーエンドではなくても、心に何かが残る終わりかたを追求したい。
もちろん、メッセージを伝えるためにストレートに書くことを否定しているわけではない。

映画館で見る価値のある映画でした。

東京に来て1年で見た映画

熊本から東京に来て1年が経った。
この1年で見た映画を挙げてみたい。

劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間

英雄の村が小金井公園の江戸東京たてもの園だったこと以外に印象がない。
マコト兄ちゃんの親子関係とか、エピソードを盛りこみすぎた感じ。

仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー

ギリルバグスター役の山本千尋。
彼女のアクションだけで1800円の価値がある。

海賊と呼ばれた男

小説を原作とした映画の場合やむを得ないことだが、情報量を少なくせざるをえない。
そのせいで判りにくいところが多々あった。

映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険

普通。
印象なし。

SING

挑戦→挫折→復活→大団円と、エンタメ構造のお手本のような映画。
判っていてもそのとおりに作るのは難しい。

怪盗グルーのミニオン大脱走

ミニオンを愛でる映画。
次男が「僕ちゃん悪い子ちゃ~ん」が口癖になって困る。

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

ヒロインなずなを愛でる映画。
街の名前が「茂下町」だったり、フィラメントがifの形をしたりしているところが、狙いすぎて興ざめした。

劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング

アクションやファンサービスが少なくて寂しい。
仮面ライダーはシナリオよりアクション重視でいてほしい。隣の娘連れの父親は泣いていたが。

さて、1年間でもっとも見終わったあとに充実感のあった映画は、

仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー
である。

家族で、つまり子供の要望で行った映画がほとんどなので、アニメや特撮が多くなるのはやむを得ない。
これからは、仕事に行く振りをして年休をとり、自分が見たい映画をゆっくり楽しむ機会をふやしたい。

「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」を見た。

先日、ウェブ上では評判の悪い「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」を見に行った。
少しは思うところがあったので、いろいろと書いてみようと思う。

なぜ見に行ったか

ヒロインのなずなが見た目好みだった。

実際どうだったか

まず、ヒロインを愛でるための映画だと思った。

夏制服。
スクール水着。
浴衣。
ノースリーブの白いワンピース。

シュミーズ。

色々な姿を満喫できた。

次に、ヒロインの性格。
中学1年生ということで、同学年の男子よりは大人びて耳年増であるが、用語に潜む意味を正確には知らない。

「女の子には何でも仕事があると思うの」
「私にはお母さんのビッチの血が流れているの」


と、うかつで危うげなセリフにオッサンはドキッとする。
身体は男の毒牙に供せられるほど発達しているので余計に。

脇を固める男子たち

「うんこ」で笑える最終盤の年代だろう。
遊びに真剣な態度がうらやましい。
自分の場合は、彼らのように恋愛について友人と語ることはほとんどなく、祐介のように「なずなに告るんだ!」と宣言するおおらかさはなかったと思う。
男子と女子が一緒に下校したらカップルと認識される時代と地域だった。

エンディングについて

色々と解釈はできるが、周囲を見ても釈然としていない観客がほとんどだった。

小説創作者として参考になった事項

中学1年生の世界に対する現実認識はこんなものだったなと思い出し、キャラクター造形については大いに参考になった。

「海賊と呼ばれた男」を見に行く。



職場で隣の人が年末の追い込みをしているのを尻目に、先週今年の仕事をすべて終えた僕は午後から年休を取って映画を見に行った。

子供たちと見に行った仮面ライダー平成ジェネレーションズは大人が見ても十分面白かったのだが、やはり自分で見たいものを決めたい。

「シン・ゴジラ」や「君の名は。」や「この世界の片隅に」を見ようと思っていたのだが、つい先日読了した「海賊と呼ばれた男」が12月10日から上映されていることに映画館に行ってから気づいた。
そして見ることを決定。

最初は、岡田准一が60歳の役ができるのかと思っていたが、メイクもいいのか回想の若いころとは別の俳優がやっているのかと思うほど馴染んでいた。
岡田准一演じる國岡鐡造のメガネとしわがれた怒鳴り声は、1年前熊本時代の上司を思い出し胃が縮んだ。
本当にそっくりだった。

率直に思ったのは、やはり映画より小説の方が情報量が圧倒的に多いなということだ。
映画だけ初めて見たひとは、満州での石油メジャーの活動状況や、日章丸(映画では日承丸)事件のときのイラン首相との息詰まる交渉とか判らないだろう。
また、日田さん(映画では木田さん)がなぜ國岡にあれほど入れ込んでいるのかもよく判らないだろう。

ユキと離婚したときの情景も、原作通りだと受けなくてもいい反発を招きかねないとの判断だろうがかなり変えられている。
違和感を感じるほどではなかったけれど、大正時代に女の方から映画のような理由で離婚できたのかなと思う。

ほかには、原作よりも回想で「海賊」的な言動を強調していて、それが日章丸事件の根底にあるという解釈のように感じた。

映画館は平日の昼間なのに半分ほど埋まっていて、ほとんど中高年だった。
隣の老夫婦はスタッフロールのあとに夫婦ともども声を潤ませて感想を語っていた。

この映画の面白さは、非常にシンプルである。

何度も破滅の危機に追いこまれる主人公が、そのつど強靭な意志と仲間の力で乗り越えていく。
強大な敵、仲間との絆、仲間の喪失、ぎりぎりでの目標達成。


実際國岡鐡造が生きた時代には、それぞれの陣営にそれぞれの正義があり、それをある程度説明するのが公平であるのかもしれないが、映画では必要最小限(あるいは以下)に抑えられていた。
それをすると主軸となるストーリーの構造がぶれてしまうためである。
小説でも官僚側の言い分は解説の堺屋太一しかふれていないが、キレのいいエンタメにするための宿命である。

結論として、見てよかった映画です。

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

仮面ライダーの映画を見てくる。

以前からの予定通り、息子ふたりを連れて仮面ライダーの映画を見に行った。

結論として、息子たちも僕も大変満足した。
僕が満足したのは敵の戦闘技術の高さである。

特にギリルバグスター役の山本千尋のカンフー技術がすごい。
成龍や李小龍にもひけをとらぬと言ったら言い過ぎかもしれないが、徒手だけでなく剣(太極剣というらしい)も素晴らしい。
マコトとアランがふたりがかりでも勝てないのも納得の圧倒的迫力である。

ロボルバグスター役の棚橋弘至は現役のプロレスラーであり、仮面ライダードライブの泊進ノ介を超パワーでぶん投げたり、腕ひしぎ十字固めをかけられたのをCGなしで持ち上げて叩きつけたり、一番痛そうな戦いをする。

ドラルバグスターの鈴之助は、桃百百である。
手を後ろに組んで足技だけで戦う。
ちなみにこれ。

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息子たちが満足したのは、出し惜しみのないライダーの変身の数々や、映画しか出ないファンサービスの眼魂(アイコン)やガシャット(エグゼイドの変身アイテム)などの仮面ライダーらしさの大盤振る舞いである。

さて、小説を書く者としてはこの経験を生かしたく、あくまでストーリーだけを見て評価してみたいと思う。

〇 良いところ

1 最初の1分で上記3名の敵が、ガシャットを作る会社の社長のところに銃乱射で襲撃し、正体不明のパックマン仮面が現れる。このオープニングは成功している。エンタメ小説と同様に最初が肝心である。

2 主人公が奪われたものを取り戻すというシンプルだが間違いのないストーリーが背骨にある。夏の映画では、マコトのサイドストーリーに入りすぎた感があり、芯があやふやだった。シンプルさが功を奏したのだと思うが、ダブル主人公にもかかわらず一方の影が薄くなったりしていない。

〇 いまいちなところ

1 パックマン仮面の正体が早々に判明し、巨大パックマンも中盤で解決してしまう。肩透かしを食らった感がある。

2 最後の大逆転の手段がゴースト、エグゼイドともに唐突であり、伏線がない。

まあ、普段テレビで仮面ライダーを見ている子供たちを最大限楽しませることを目標としているのだろうから、そのためにストーリーが犠牲になる部分はあるのだろう。

結論として、仮面ライダー平成ジェネレーションズは、アクション映画として非常に優秀でかつ仮面ライダーらしさとファンサービスを十分に堪能できる映画です。

テーマ : アニメ・感想
ジャンル : アニメ・コミック

失禁するほど昂奮する遊び。

6歳と3歳の我が息子たちは仮面ライダーが大好きである。
今はエグゼイドに変わってしまったが、その前の仮面ライダーゴーストが特に好きだ。
平日はテレビを見る時間が皆無である僕が、日曜の朝七時半からは子供たちとジュウオウジャーに引き続き仮面ライダーを見ている。

仮面ライダーゴースト

なお、仮面ライダーのあとのプリキュアが始まると、長男は「早く消してー!」と恥ずかしがってテーブルの下にもぐってしまう。
昔「うる星やつら」の始まる水曜夜七時半にテーブルの下にもぐっていた自分を思い出す。

そんな長男なので、12月10日から公開の映画には異常な関心を示し、先週立川におまけつきのプレミアム前売り券を買いに行くことになった。
そして入手したのがこれである。

テンカトウイツ眼魂

眼魂(アイコン)というもので、宮本武蔵とか過去の偉人の魂がこめられており、変身するときに使うことによって偉人の力を使うことができるというものであり、これは織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の魂が込められているらしい。説明書によれば。
兄弟ともども大はしゃぎで、家に帰っても仮面ライダーごっこを始めて走り回り家人の雷が落ちたので、プラスチックの刀をもって近くの公園で仮面ライダーごっこをすることになった。

最初は兄弟同士で刀を振り回して遊んでいたが、やがて「お父さん眼魔(ガンマ)やってよ」と長男に要求された。
眼魔というのはゴーストの敵である。
そこで僕は刃牙のT-レックスの構えをとり、兄弟に向けて突っこんだ。

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ふたりはクモの子を散らすように逃げたが、次男がしゃがみこんでしまった。
聞いてみると、失禁したらしい。
家に帰り、パンツを履き替えてもう一度遊びに行った。

今度はこちらから攻めずに、兄弟の攻撃を受ける。
3歳の次男が満面の笑みで「やああああ」と刀をふりかぶって向かってくるのは大変心温まるものであったが、また失禁した。
今度は昂奮しすぎと思われる。

真っ暗になるまで遊び、家に帰るときに長男が「来週、映画みたらまたやろうね」と言った。
する前には、次男の膀胱を空にする必要があると痛感している。

テーマ : アニメ
ジャンル : アニメ・コミック

トムとジェリーと救急法

職場で救急法検定があった。
包帯を巻いたり、人工呼吸のでき具合を試験するのだが、退屈だったので少し面白くしたくなった。

息子たちがトムとジェリー、特に戦前の政治的に正しくないバージョンが好きで、その話のひとつである「ブルおじさん」の真似をすることにした。

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脚に包帯を巻く試験のとき、僕が傷病者役になった。
釘が足に刺さったブルおじさんは、恥も外聞もなく次のようにのたうち回る。

「あ~足が痛い、包帯を取ってくれ~、ドクターを呼んでくれ~」
「なんて痛みだ、こんな痛みには耐えられない。頭がおかしくなりそうだ!」


僕もブルおじさんもかくやの迫真の演技を披露し、リアルな状況を演出できた。

検定官は若い女の子だったが、引いたりせずに褒めてくれた。
少しはいい日だった。

テーマ : アニメ
ジャンル : アニメ・コミック

ユバの徽(しるし)が面白い。

宗旨替え、というわけでもなく、ゲームは昔から好きだが、今までブログで記事にはしていなかった。
なんとなく小説と読書のホームステーションというのがブログを始めた趣旨だったので、ゲームはそぐわないかと思っていたが、別に何でも書いてもいいじゃないかと最近思う。

というわけでもっともプレイしているのはユバの徽(しるし)である。

雰囲気をひとことで言えば、アステカ文明VS機械文明というところで、機械文明の侵略者に対しアステカ文明が立ち向かうという感じなのだが、強くなるために自分や仲間をいけにえに捧げないといけなかったりする。

キャラクターも相当個性的で、神の使いで「シルシちゃん」というのが今のところ6名ほどいるのだが、個人的に一番面白いのは5号である。

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間違った熱血キャラで、王貞治の名言「努力が報われないとしたらそれはまだ努力とは言えないのではないか」も彼女(?)に言われるとどうしようもない気分になる。

また、「ブッ契り」など、山口貴由の悟空道をインスパイアしていると思われるが、テキストを書いたひとは同世代だと思う。

ゲームの本筋から離れたことばかり書いているが、侵略者にヒドい目に合わされた「祈り人」というのを救出するのもゲームの重要な要素である。
当初救い出された状態はびっくりするほどの状態なキャラが多いので、そこも尖っていると思う。

一度やってみたらよい。

テーマ : ゲーム
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原田 修明

Author:原田 修明
小説を書くオッサン。
少なくとも、一生書こうとは決めた。

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