人の形を失った命は、命そのものであるが人間ではない。 北条民雄「北条民雄全集上巻」



死んでいますとも。あなたは人間じゃあないんです。あなたの苦悩や絶望、それが何処から来るか考えてみてください。一たび死んだ過去の人間を捜し求めているからではないでしょうか。(47ページ)

作者の北条民雄はハンセン病に罹り、東村山市の全生園という収容施設に隔離された。
その体験をもとに描かれたハンセン病患者たちの凄惨かつ無慈悲な描写は、自らが患者でなければどうしても筆先が鈍るだろう。
自分の身体が次第に感覚を失い、周囲にいる末期の患者たちに近づいていく恐怖によって、命とはいったい何なのかとことんまで考えつくした清華がこれらの作品になっている。

現代では生まれない作品だろうなと思う。
現代は、80年前より自由ではない。



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