人は見た目で人生を変える。 百田直樹「モンスタ―」



「父親になってくれますか」「もちろんだ」その瞬間、涙がこぼれた。崎村を騙したことによる後悔ではない。崎村の真心に打たれたのだ。
崎村は私が醜い女だったことを知っている。そして、どんな仕事をしてきた女であるかも知っている。その上で求婚してくれたのだ。
「泣くなよ」崎村は困ったように言った。「ママに難癖をつけてる客に見えるじゃないか」
私は笑いながら涙を拭いた。
「どうだ?」
「ごめんなさい、崎村さん」
私はテーブルに手をついて頭を下げた。もし客がいなければ土下座して謝りたかった。テーブルに私の涙が落ちた。
「美鈴、顔を上げてくれ」
私は顔を上げた。崎村が穏やかな顔で私を見ていた。
「涙を拭いてくれ。それで、俺の言葉は忘れてくれ」
それからにっこりと笑った。
「せめて食事の間、テーブルに付いていてくれるか」
(448~449ページ)


奇形的に醜く生まれた女が世間に翻弄されながら美容整形に目覚め、ヘルス嬢、SMのM嬢、ソープ嬢、高級ソープ嬢とステップアップ(?)していく。

金が入るたびに美容整形に使い、男を翻弄する絶世の美女になる。ちなみに崎村はヒロインが整形する前にヘルス嬢の仕事を紹介したヤクザ。

すべてを使って最初から欲しかったものを奪い取ったヒロインの執念に圧倒される。



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