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王道のエンタメ構造。 池井戸潤「陸王」



「会社や仕事を選ぶのもひとつの賭けなのかなあ」と大地はひとりごとのようにいった。
宮沢は、もの思いにふけった息子を思いやる。
「だけどな。全力でがんばってる奴が、すべての賭けに負けることはない。いつかは必ず勝つ。お前もいまは苦しいかもしれないが、諦めないことだな」(359ページ)


斜陽産業である足袋の会社社長が、このままジリ貧でいつか潰れるよりはと一念発起して、レーシングシューズ業界へと挑む。
代々受け継いできた足袋の技術をシューズ開発に応用しようと頑張るが、うまくいかない。

自分の職務に忠実すぎるゆえに冒険を快く思わない番頭。
死蔵特許を法外な値段で売りつけようとする元社長。
ライバル会社を放逐されたベテランシューフィッター。
就職面接に落ち続ける息子。
ケガで挫折した長距離選手。
非協力的な銀行。

そして、あらゆる手段で妨害を試みる大手ライバル会社。

最初はまさに孤立無援であり、ちょっとうまくいったと思ったら大問題が発生する。
こういった上げ下げのイベントのリズムがとてもうまい。

そして、社長の熱意に冷淡だった周囲から次第に仲間が集まっていく。
もちろん、脇役とはいえそれぞれのドラマの書きっぷりは十分である。
エンタメで最も重要と思っているのは「強大な敵(運命でもよい)」だが、ライバル会社の社長らは徹頭徹尾悪役であり、同作者の「半沢直樹」シリーズと同様の構造を持っている。
悪役を徹底的に悪役に徹させているのが、エンタメの王道と感じる所以である。

調べてみたら、ランニング足袋というのは結構ポピュラーらしい。
そういえば、中学生までは短距離で速いのは裸足で走る同級生だった。
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テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

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