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今いるここが、焦土になればいいのに。 坂口安吾「戦争と一人の女」



人が物を捨てるには、たとえ紙屑を捨てるにも、捨てるだけの張合いと潔癖ぐらいはあるだろう。この女を捨てる張合いも潔癖も失われているだけだ。 微塵の愛情もなかったし、未練もなかったが、捨てるだけの張合いもなかった。(白痴)

私は然し夜間爆撃の何が一番すばらしかったかと訊かれると、正直のところは、被害の大きかったのが何より私の気に入っていたというのが本当の気持ちなのである。 照空灯の矢の中にポッカリ浮いた鈍い銀色のB29も美しい。カチカチ光る高射砲、そして高射砲の中を泳いでくるB29の爆音。花火のように空に開いて 落ちてくる焼夷弾、けれども私には地上の広茫たる劫火だけが全身的な満足を与えてくれるのである。(戦争と一人の女)

坂口安吾の短篇集。なかでも白痴と戦争と一人の女が非常によかった。

戦争と一人の女のヒロインは白痴のオサヨのように思える。戦争と一人の女のヒロインが上記のごとく戦争の美しさについて滔々と語る部分は鬼気迫る。

坂口安吾のデカダンは、妙に波長が合う。



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