薄紙を剥ぐごとに、謎は深まる。 トマス・クック「ローラ・フェイとの最後の会話」



自分たちの望むことをやりながら、自分たちが欲するものを追求するためにそうする必要があるものはなにもかも犠牲にして、自分たちの行動をすべて正当化しているが、じつはなにひとつ正当と認められるものはないのではないか。(255ページ)

2段組みなのに気付いたら100ページ以上読んでいる。トマス・クックのひきつける力はいつでも変わらない。

罪や真相を登場人物は初めから知っていて、それがいろいろなきっかけで薄紙を剥ぐように明らかになっていき、剥いだ薄紙の下からまた謎がでてくる……というサイクル。

主人公は歴史家だけれど、自分の物語を打ち明けることなしに他人の物語は語れないこと、あらゆる本はまず第一に自己告白であると気づく。

自己告白できなかったことがまさに物語の核心なのだが。



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