8月15日は、英霊の顕彰にふさわしくない。 兵頭二十八「日本人が知らない軍事学の常識」



「人を殺して人を安んぜば、人を殺して可なり」(司馬法)(119ページ)

日・米・中・露・朝鮮の最近の軍事的事象を、著者独特の切り口で解明している。

独特過ぎて「ホントか?」と眉に唾をつけるところも少なくはない。

一番印象に残ったのは、靖国神社が他国の「無名戦士の墓」的な顕影施設となりえず、連合国を含め他国の首脳が参拝できないのは、靖国神社に祭られている英霊が「無名」ではないからだという主張だ。

霊璽簿にのっている人を英霊としているのだが、いわゆるA級戦犯が合祀されているのが分かってしまうと、連合国の首脳は第二次世界大戦の結果の正当性を自ら否定するのを拒む。

それから、首相が8月15日に参拝するかがいつも問題になっているが、外国との近代戦争に初めて敗北し、存続ぎりぎりまで追いこまれた明治維新以降最悪の厄日に参拝されて、英霊が喜ぶわけがないという意見も面白かった。幕末以降のすべての英霊が納得できるような日を決めて、その日を大祭にすればいいと思う。

物語的にグッときたのは、オバマ大統領を批判して更迭されたマクリスタル大将が、罷免された感想を聞かれて、

戦友たちが死んだり、手足をもぎとられる職域に、わたしは34年間、奉職してきました。そしていま、わたしが失うのは官職だけです。

と答えたところ。優しい漢に惚れそう。



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