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15歳で亡くなった妹の最期の言葉に、最大級の衝撃を受ける。 谷崎潤一郎「異端者の悲しみ」



「かあちゃん、……あたいうんこがしたいんだけれど、このまましてもいいかい」
「ああいいともいいとも、その儘おしよ」
母は我が子の最後の我が儘を、快く聴き入れてやった。(219ページ)


谷崎潤一郎の自伝的小説。
妹は肺病で、わずか15歳で亡くなるのだが、上記が最期の言葉である。
現実はドラマのように最期だと判ってかっこいいセリフを残すわけではない。
まだ自分が死ぬとは思わず、生きているときの要求を、それが最期とも知らずにする。

病床の身ながら生意気な妹を、主人公はどぎつい罵りを心で思うも、すべてを言うことはできない。
これもリアリティだなあと思う。
たとえ相手が肉親で、死ぬ間際だろうが、気に入らないものは気に入らないのだ。

病気の妹との禁断の愛と言えば、20世紀末に一世の一部を風靡した加奈であるが、ヒロインの最期の言葉が「うんこしたい」だったら相当物議をかもしただろう。

常々思うけれども、谷崎潤一郎は100年先の現代よりさらに先を行っている。



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